2015/03/28

【マンホールサミット】国内に1400万個! マニアと関係者が魅力と活用法を語り合う 

全国津々浦々にある下水道のマンホール。昨今は地域色豊かなデザインマンホールも散見され、各地を訪ね歩く「マンホール女子」が話題を集めている。そうしたマニアが集うイベントも定期的に開催されており、会場には熱気が渦巻く。7日に東京都内で開かれた「マンホールサミット2015」も予定を上回る参加者が詰めかけ大いに盛り上がった。写真は、会場に展示されたユニークなマンホールグッズの数々。

 「マンホール蓋はどこまで進化する?」と題した座談トークに参加した“地図偏愛系マンホール女子”の山市香世さんは、「平成の大合併で多くの市や町の名前が変わったり、なくなったりした。それがマンホール蓋には刻まれて残っている」と記録媒体としての価値に言及。さらに「路面の至る所にあり、勝手に動かせない位置情報として存在する。日々生活する空間の中で、路上から情報を収集・発信する機能があれば面白い」と提言した。
 日本全国に敷設されたマンホール蓋は1400万個。下水道管渠の延長は地球11周分にあたる45万㎞で単純計算では30mに1カ所、マンホール蓋があることになる。

座談トークでアイデアを披露する山市香世さん(中央)
トークの後半では「音と光の出るマンホール蓋」も提案。親子で楽しめたり、スマートフォンなどの端末アプリやAR(拡張現実)を使って道案内や観光案内してくれるような仕掛けがあってもいいと話は弾んだ。
 これにはトークに参加していた国土交通省下水道部の那須基町村下水道対策官も「下水管路の点検や清掃には位置を特定できることが重要であり、位置情報が付加されることが大事だと常々思っていた」と賛同。
 自らも「自分のまちのマンホールから“マイモンスター”が飛び出して、これを育成し全国のモンスターとバトルする」対戦型ゲーム機能を付加するアイデアを示しながら、「まち歩きしながらマンホールを楽しむ人たちがたくさんいる。AR情報もマンホールと相性がいい。観光情報やショッピング情報などがマンホールから提供されれば、さらにまち歩きが楽しくなるのではないか」とマンホールの多面的な活用に思いをめぐらせていた。
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