森の循環推進協議会(菅沼等会長)は6日、横浜市港北区のホテルで同協議会・サポーター会・NPO法人共和のもりの役員交流会を開いた。神奈川県山北町の現状や共和地区林道と索道・モノレール、伐採と原木引き上げ方法、木質フェンスの事業化について意見交換した。このうち木質フェンスは「工事用仮囲い」への活用に向けて開発を進め、早期実用化を目指す。
冒頭、井上正文NPO法人共和のもり理事長は、限界集落になりつつある地域の現状を説明した上で「木を、山を使うしか生き残る道がないことを地域住民がやっと気が付いた」と述べ、協議会との連携について、「これからさらに関係を深めていきたい」とあいさつした。
菅沼会長は山梨県道志村と取り組みを進める一方で、相模川流域や酒匂川流域の上流部にコネクションはなかったが、今回の関係構築で「横浜、県内の山北、山梨県の水源と活動を広げていきたい」と積極的展開に意欲を示した。
交流会には、横浜市会議員や山梨県内の関係者も出席。この中で大野博世共和のもり事務局長は、「災害に強い山づくり」「動物が住める山づくり」「木材の合板化」の3つの取り組み方針を報告。具体化に向けて、10年計画で針葉樹から広葉樹への転換を進めており、切り出した木材は「あかね材」のため、構造材などの使用が難しく、集成材やペレットへの加工などを検討していると語った。林道と索道の整備状況、モノレールの活用なども議論し、木材の利用方法として木質フェンスの事業化を進めることにした。既に横浜国大で検証しており、工事現場用の仮囲いとして使用。広告への活用や将来的な発展プランなども示された。
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