2015/03/26

【妹島和世】市民にも職員にも好かれる建物に 日立市新庁舎1期本体が着工

茨城県日立市が計画している新庁舎整備事業第1期本体工事の建設地で25日、起工式が開かれた。2期に分ける工事のうち、執務棟・屋内広場を建設する。設計・監理はSANAA事務所が担当し、竹中工務店・鈴縫工業・秋山工務店・岡部工務店JVが施工する。2017年4月の完成を目指す。画像は完成予想図。

 神事では、鎌(かま)入れを妹島和世SANAA事務所代表取締役、鍬(くわ)入れを吉成明市長、鋤(すき)入れを渡邊暉生竹中工務店取締役副会長が行い、3人のほか西沢立衛SANAA事務所取締役らが玉ぐしをささげた。

鎌入れする妹島代表取締役
その後の記念式典で吉成市長は「東日本大震災で本庁舎は震度6強の揺れにみまわれたため、災害対策本部を消防庁舎に設けて指揮を執った。このままではいけないと思い、早く新庁舎を作らなければと取り組んだ。無事に完成し、長い間、親しまれる庁舎になってほしい」とあいさつした。
 妹島代表は「日立は生まれ育った土地なので、ぜひこのプロジェクトにかかわりたいと思い、設計コンペに取り組んだ。質実剛健で安心して使えるのはもちろん、市民のよりどころとなるようなものを作りたいと大屋根を提案した。市民や職員に好きになっていただける、誇りに思っていただけるような庁舎をつくり上げたい」と語った。
 渡邊副会長は「品質や安全を第一にしつつも近隣に配慮し、無事故・無災害で再来年4月に建物をお届けしたい」と工事に対する決意を述べた。
 執務棟・屋内広場の規模はS・RC造(基礎免震構造)地下1階地上7階建て延べ2万4910㎡。建設地は助川町1-1-1の一部ほか。大屋根などは第2期工事で建設する。
 掛川伸一作業所長(竹中工務店)の話 「10mほど地下を掘るため、地下水の状況をみながら施工する。免震装置も高い精度で据え付けたい」
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