2015/03/16

【なでしこチーム】初の女性所長が九州で誕生! 「女性がいる現場、知ってもらいたい」

日本建設業連合会が創設した「なでしこ工事チーム」に奥村組で初めて登録した「八幡ひまわり」が活躍する同社九州支店社屋・寮新築工事の地鎮祭が13日、北九州市八幡東区の現地で行われた。なでしこ工事チーム初の女性所長となる阿部由美氏=写真左から3番目=をリーダーに、社員4人と協力業者の女性技術者らが、きめ細やかな女性目線を生かして施工する。

 会見した奥村太加典社長は、「建設業界でも女性の活躍が求められており、女性目線の気配りによる安全衛生活動やきめ細かな仕上げに期待している。今後も女性技術者の採用を増やし、活躍の場を広げたい」と話した。阿部所長は、「周辺住民に女性も工事現場にいることを認識してもらい、女性がいても大丈夫だという働き方をする。北九州市の花のひまわりのように、女性が生き生きと働くことで現場の雰囲気を良くしていきたい」と決意を述べた。
 八幡ひまわりは、九州の現場では初となる24番目のなでしこ工事チームとして3月2日に登録された。阿部所長のほか、構造設計(工事監理)を担当する松延良枝さん、事務(安全衛生担当)の泊初恵さん、事務の伊藤聡美さんの計4人が社員。協力業者はガードマンの戸高緑さんのほか、型枠、クロス、外構の各工種でメンバーを選定している。
 地鎮祭では、奥村社長が刈初(かりぞめ)の儀、徳岡健夫西日本支社建築設計部長が鍬(くわ)入れの儀を行ったのに続き、大石宏和常務執行役員九州支店長が阿部所長を介添えに杭を打ち込み、工事中の安全と無事竣工を祈願した。直会(なおらい)で奥村社長は「築後半世紀以上が経過した社屋を大地震に対応できる免震構造にする。なでしこ工事チームで建て替えて、新たな一歩を踏み出す」とあいさつした。
 規模はS・RC造(中間階免震構造)6階建て塔屋1層延べ3364㎡。建設地は北九州市八幡東区山王2-19-1。設計・監理、施工は奥村組が担当。2016年5月の完成を目指す。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

Related Posts:

  • 【竹中工務店】400年の歴史を代表建築で紹介 世田谷美術館で企画展、6/19まで  東京都世田谷区の世田谷美術館は6月19日まで、竹中工務店のこれまでの歴史と代表的な建築物を紹介する企画展「竹中工務店400年の夢-時をきざむ建築の文化史-」を開いている。22日の内覧会には周辺住民や関係者ら約400人が出席、同社の歴史について理解を深めた。  展覧会では、同社が手掛けた代表的な建築物を8つのカテゴリーに分類し、写真、模型、図面、映像などで紹介している。また、各建築がつくられた時代を感じられるように、同時代の美術作品やイベ… Read More
  • 【世紀東急工業】協力会社の技能者も研修! 栃木市に研修施設を開所  世紀東急工業は21日、担い手確保・育成策の一環として、栃木県栃木市にある同社技術研究所・機材センター敷地内に整備していた研修施設「TTC(Tochigi Training Center)」の開所式を開いた。TTCは、同社職員だけではなく、約750社の協力会社の技能労働者も利用対象としている。教育研修や実地訓練など多彩なプログラムを既に計画しており、協力会社を含めた人材育成の拠点として活用する。開所式後には、同社新入社員のOJT(職場内訓… Read More
  • 【南極越冬隊】「26人を生きて帰す」設営主任の重責担う 関電工・加藤直樹さん  関電工の加藤直樹さん(東関東営業本部千葉支社)が、第56次南極地域観測隊越冬隊の任務を終えて帰国した。第48次に続き2回目となる今回は、観測と設営の2つのグループのうち、設営のトップとなる主任を務めた。「火事が起きようが、停電になろうが、次の船『しらせ』が来るまで生きて帰さないといけない。人の命を預かる総括的な立場のため、行く前はプレッシャーで、1週間くらい寝られないこともあった」と明かす。  初めての参加は、2006年11月からの越冬… Read More
  • 【佐藤工業】自社の歴史に触れ、技量・知識を学ぶ 発祥の地・富山で新入社員教育  佐藤工業は、建築技術系の新入社員を対象に、新たな導入教育を開始した。同社発祥の地である富山で、現場管理に求められる技量・知識を学ぶほか、自社が手掛けた著名な建造物などを見学して歴史にも触れる。これまでは、10日間程度の全体研修を終えた後、現場に配属されてOJT(職場内訓練)を行っていた。写真は佐藤記念公園の清掃の様子。  ことしは28日までの2週間、女性2人を含む計25人が受講している。15日に現地で行われた開講式では、伊藤隆実執行役員… Read More
  • 【実録】社長交代の戸田建設 井上社長と今井次期社長の一問一答  6月下旬に退任する戸田建設の井上舜三社長、社長に就任する今井雅則常務執行役員大阪支店長は12日、同社本社で会見した。要旨は次のとおり。 ◇役員人事  井上社長 「来期以降の採算回復に向けて一定の道筋は付けられた。今後、このような取り組みの成果をスピーディーかつ確実なものにするためには、来期より新体制の下、再スタートを切ることが重要と判断し、昨年の10月以降、後任の選定を進めてきた。当社の最大の課題は、主力の建築部門を早急に立て直す… Read More

0 コメント :

コメントを投稿