清水建設は、屋内外の段差や階段を回避した目的地までの最短経路を探索して端末地図に表示できる車いす利用者向けのスマートフォンアプリをIBM東京基礎研究所の協力を得て開発した。システムの実用化に向け、運用・メンテナンス体制の整備を進めるとともに、大規模商業施設や教育施設、医療施設、空港・駅など公共施設への展開を図る。
システムは、2015年7月に同社がIBM東京基礎研究所の協力を得て開発した視覚障害者向け音声ナビゲーション・システムをベースとしている。車いす利用者がスマートフォンの専用アプリを起動し、目的地を音声で伝えると、現在位置情報と空間情報データベースの施設情報を基に、段差や階段を回避した目的地までの最短経路を探索し、端末地図に表示する。利用者が移動すると、誘導・案内に必要な情報を音声で提供する。エレベーターを利用する場合には、エレベーターホール到着時にスマホの画面に呼び出しボタンを自動で表示する。このボタンを押すと、無線ネットワーク経由でエレベーターを呼び出せる。
システムの開発を通じて、障がい者などを社会から隔離せず、社会でともに助け合って生きていくというソーシャル・インクルージョン(社会的包容力)への貢献を目指す。
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