ICT(情報通信技術)の全面的な活用などを掲げた国土交通省の生産性向上方策『i-Construction(アイ・コンストラクション)』について、今後の取り組み方針の参考とするため、石井啓一国土交通相は1月31日、千葉市のコマツIoTセンタを訪れ、ドローン測量やICT施工を視察した=写真。自動制御システムを搭載したICT建機に試乗するなど、建設現場を変える最先端技術に直に触れた。
工事の最初から最後まで、すべてのモノを有機的にICTでつなぐソリューションサービス『スマートコンストラクション』を昨年2月から提供開始したコマツの大橋徹二社長は、「既に約1000現場で導入され、今日現在もシステムそのものが進化中。アイ・コンストラクションをいろいろな形でサポートできると考えている」と述べた。同社は現在、ICT建機を国内で約880台、世界で約2500台保有しているという。
視察を終えた石井国交相は「測量から設計、施工、検査までの一連のプロセスに、ICTを導入できることがよく分かった。建設現場の生産性向上に非常に有効であることが確認できた」とし、今後の普及に意欲を示した。
また、「今年度中にICTを前提とした各種基準を作成し、来年度から直轄の現場で順次、アイ・コンストラクションを実施していく。全国的に展開するが、特に被災地では重点的にやっていきたい」と表明した。
実際にICT建機に試乗し、「マニュアル操作の複雑さとICTのやさしさは相当に違う。熟練作業員でなくでも、精度高く施工できることを実感した」と感想を語った。
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