2016/10/03

【東播工高】2年生が運動部室を改修中! 製図授業の一環でサッシ施工も挑戦


 兵庫県立東播工業高校(兵庫県加古川市)建築学科2年生が、築40年以上が経過した校内の運動部室の改修に取り組んでいる。製図授業の一環として、工事用足場の組み立てから窓サッシの交換、内部壁左官を職人の指導を受けながら生徒たちの手で行う。9月29日には、YKKAPの協力を得てサッシ施工に挑戦した=写真。

 施工は部室2階の6室を対象に、スチール製の既設窓枠を残して上からアルミ製の新しい窓枠を設置するカバー工法で行った。参加した生徒17人は6班に分かれ、YKKAPグループ施工協力会の副会長を務める山崎俊行氏(山崎工業)の指導を受けながら、採寸やサッシ・カバー材の施工などを行った。
 山崎氏は「サッシ工という仕事があることを知ってもらうのが一番の目的。サッシ工もほかの専門工事業と違わず職人が減少している。ぜひ若い人たちにものづくりの楽しさを知ってもらい、業界に入ってきてもらいたい一心で教えた」と話した。
 授業に参加した上里世那さんは「座学では気付かなかったことをたくさん知ることができた。完成したときには大きな達成感があった」と感想を述べた。
 工事用足場の組み立ては前川建設と筒井組が協力。13日は残る1階の6室の窓を交換する。11月10日と17日には兵庫県左官工業協同組合の協力で室内壁の左官工事を行う。完成は2017年4月以降になる見込みだ。
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