A 8月末が期限となっていた各省庁から財務省への2017年度予算概算要求が締め切られた。要求概要が明らかになったわけだけど、内容に何か特徴はあるのかな。
B 建設業界にとって最大の関心事となっていた16年度第2次補正予算案が閣議決定したのが8月24日。一連の流れで予算要求が行われたこともあって「未来への投資」がキーワードだった大型補正の流れを汲(く)んでいるような印象があるね。
A 国土交通省関係の概算要求はどうかな。
C 2次補正もそうだったけれど、概算要求の中心はやはり生産性の向上だろう。要求概要の書類を眺めていても、ひときわ目を引くのは『生産性革命』の文字。そこかしこに生産性の向上やICT(情報通信技術)の導入といった文言が並ぶ。
A 16年度を『生産性革命元年』と位置付ける国交省だけに推進姿勢を鮮明に打ち出しているということだね。
C 実際に概算要求の基本方針の柱の1つとして「生産性向上による成長力の強化」を掲げているように、生産性の向上は省として施策推進のキーワードになっている。人口減少や高齢化、それに伴う中長期的な担い手不足への懸念といったわが国が、そして建設産業界が直面する課題に打ち勝つための手立てが生産性の向上というスタンスなのだと思う。
B 建設現場の生産性ということで言えば、ICT土工など、とりわけ分かりやすい形で進んできたと言っていいが、i-Construction(アイ・コンストラクション)は今後どうするだろうか。
C 17年度は生産性革命の元年から2年目に入る。i-Conの推進に向けた取り組みを「i-Construction Next Stage」と表記している点をみても、次なる段階に移ると言ってよい。
A 具体的に言うと。
C まずは第2次補正予算案に盛り込まれた、蓄積される3次元データの利活用ルールやデータシステムの構築に向けた課題抽出の検討だ。ICT土工の進展によって蓄積されるビッグデータ(3次元データ)をどう利活用するか、データを管理するシステムのあり方を含めて検討することになる。
B なるほど。3次元データをどう活用するかは重要なポイントになるね。
A 土工以外への展開はどうなのかな。
C もちろん土工以外へのICT活用にも積極的だ。新分野へのICT導入として、ICTを活用した河川事業などの高度化・効率化を狙う『i-Water』という言葉まで出てきた。地方自治体の発注工事や中小企業への普及・展開も見込まれている。
B 中小企業がどこまで取り組めるのか、自治体発注工事への普及も含めて、i-Conへの賛否はさまざまという声も聞く。今後、どの程度のスピード感で普及していくのか分からないが、ゆくゆくはICTの活用が建設現場のスタンダードになっていくのは間違いないね。
C その意味で言えば、第2次補正予算案や17年度予算の概算要求に盛り込まれたi-Con推進の“弾”はまさに「未来への投資」ということになる。
B 特に概算要求は年末の予算案の確定まで決して気は抜けない。財務省の査定でいかに目減りを防いでいくか、担当者の腕の見せ所と言っていい。
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B 建設業界にとって最大の関心事となっていた16年度第2次補正予算案が閣議決定したのが8月24日。一連の流れで予算要求が行われたこともあって「未来への投資」がキーワードだった大型補正の流れを汲(く)んでいるような印象があるね。
A 国土交通省関係の概算要求はどうかな。
C 2次補正もそうだったけれど、概算要求の中心はやはり生産性の向上だろう。要求概要の書類を眺めていても、ひときわ目を引くのは『生産性革命』の文字。そこかしこに生産性の向上やICT(情報通信技術)の導入といった文言が並ぶ。
A 16年度を『生産性革命元年』と位置付ける国交省だけに推進姿勢を鮮明に打ち出しているということだね。
C 実際に概算要求の基本方針の柱の1つとして「生産性向上による成長力の強化」を掲げているように、生産性の向上は省として施策推進のキーワードになっている。人口減少や高齢化、それに伴う中長期的な担い手不足への懸念といったわが国が、そして建設産業界が直面する課題に打ち勝つための手立てが生産性の向上というスタンスなのだと思う。
B 建設現場の生産性ということで言えば、ICT土工など、とりわけ分かりやすい形で進んできたと言っていいが、i-Construction(アイ・コンストラクション)は今後どうするだろうか。
C 17年度は生産性革命の元年から2年目に入る。i-Conの推進に向けた取り組みを「i-Construction Next Stage」と表記している点をみても、次なる段階に移ると言ってよい。
A 具体的に言うと。
C まずは第2次補正予算案に盛り込まれた、蓄積される3次元データの利活用ルールやデータシステムの構築に向けた課題抽出の検討だ。ICT土工の進展によって蓄積されるビッグデータ(3次元データ)をどう利活用するか、データを管理するシステムのあり方を含めて検討することになる。
B なるほど。3次元データをどう活用するかは重要なポイントになるね。
A 土工以外への展開はどうなのかな。
C もちろん土工以外へのICT活用にも積極的だ。新分野へのICT導入として、ICTを活用した河川事業などの高度化・効率化を狙う『i-Water』という言葉まで出てきた。地方自治体の発注工事や中小企業への普及・展開も見込まれている。
B 中小企業がどこまで取り組めるのか、自治体発注工事への普及も含めて、i-Conへの賛否はさまざまという声も聞く。今後、どの程度のスピード感で普及していくのか分からないが、ゆくゆくはICTの活用が建設現場のスタンダードになっていくのは間違いないね。
C その意味で言えば、第2次補正予算案や17年度予算の概算要求に盛り込まれたi-Con推進の“弾”はまさに「未来への投資」ということになる。
B 特に概算要求は年末の予算案の確定まで決して気は抜けない。財務省の査定でいかに目減りを防いでいくか、担当者の腕の見せ所と言っていい。
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