日本建設業連合会東北支部(竹浪浩支部長)は、東北地方整備局の発注、奥村組の施工で進められている一関遊水地長島水門新設工事(岩手県平泉町)で市民現場見学会を開いた。参加した地元の小学生と保護者ら32人は現場サイドが用意したさまざまな企画を通じて、楽しみながら事業の重要性やものづくりのおもしろさを体感した。
見学会は、普段は入ることができない建設現場を公開することで、建設業に興味を持ってもらうとともに、公共事業への理解を深めてもらおうと実施したもので、日建連からは本部から駆け付けた小池剛常務執行役と同支部の広報委員および事務局ら10人が参加した。
冒頭、小池常務は「建設現場を見てもらうことが建設業を理解する上で一番わかりやすい。現場でいろいろなことを学ぶとともに、学校に行ったら友だちにも伝えてほしい」と呼び掛けた。
引き続き、東北整備局岩手河川国道事務所一関出張所の齋藤茂則所長が一関遊水地事業全体について、奥村組現場代理人の小林俊彦氏が工事の概要を説明した。
コンクリート床板がキャンバスに |
見学では、展望台から工事中の水門や周囲の様子を一望したり、使用されているさまざまなサイズの杭を持ち上げたりした後、水門の構築現場まで移動。埋め戻されるコンクリートへの落書きタイムや記念撮影、建設機械の試乗など、多彩な企画があった。
特に試乗体験では、高所作業車のブーム先端に取り付けられた作業用バスケットに子どもたちを乗せて空高く延ばすと、子どもたちは拍手し、歓声を上げて大喜び。この様子を見守っていた保護者たちからも思わず笑みがこぼれるなど、参加者の記憶に残る楽しい見学会となった。
一関遊水地は、周囲堤と小堤の二線堤による河川改修を行い、中小洪水を防ぐとともに、大洪水時の調節効果を高めることを目的に、1972年に事業着手した。同工事はその一環として、第2遊水地に位置する長島水門を築造している。完成予定は2017年12月。場所は同町長島字荒川。
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