建築家・伊東豊雄氏が設計した台湾台中市の劇場「台中歌劇院」が9月30日に正式オープンした。同日に開かれた式典には伊東氏のほか、王文儀芸術監督など多くの関係者が出席し完成を祝した。(台中=飯田健人)
同施設は同市大規模開発の起爆剤として計画され2005年のコンペで伊東氏が設計者に選ばれた。建設に当たっては施工者選定が難航。設計終了から1年半後に施工者が決定した。完成まで10年以上の長期プロジェクトとなった同施設について伊東氏は、「施工に100%満足しているわけではないが、このプロジェクトに手を挙げ、完成させてくれた施工者に感謝している」と語った。
設計に当たっては構造体を継ぎ目のない3次元曲面で構成し、床・壁・天井の区別がなく光や音がゆるやかに反響する洞窟のような空間を実現した。「これまでの建築とはまったく異なる体験」(伊東氏)が得られるという。
設計は伊東豊雄建築設計事務所と大矩聯合建築師事務所、本体工事は麗明営造、舞台設備工事は台大●實業・金樹営造JVがそれぞれ担当した。
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