2015/11/07

【実習体験記】富士Cで測量、建物診断を学ぶ! 学生48人の建築施工管理実習<上>


 将来にわたって産業の担い手不足が懸念される中、建設現場の生産性向上が従前以上により強く求められている。最前線でものづくりを担う技能者(職人)のスキルアップと同時に、現場を管理する技術者の技能に対する理解と習熟をいかに深めていくかも問われている。

 富士教育訓練センターが8月末から9月にかけて開催した「建築施工管理実習」には、東洋大学、ものつくり大学、名城大学、立命館大学、芝浦工業大学の5大学から過去最大となる48人の学生(うち女子7人)が参加。多くの現場管理者を輩出してきた大学側も現場における技能・技術の習得を重視していることが鮮明になっている。
 8月31日-9月4日、9月14日-18日の2回に分け、5日間(40時間)にわたって現場実務に必要な技術を体験し、建築工事における安全管理、作業手順、器工具、躯体工事などの基本的な技術・技能の習得に励んだ参加者を代表し、東洋大学理工学部建築学科3年の長谷川巧さん、松本陽大さん、目黒健太さん、佐藤哲郎さんの4人による実習体験記を紹介する。
 わたしたちは、建築施工における基本的な技術と技能を修得するために9月14日から4泊5日で、富士教育訓練センターで行われた建築施工管理実習に参加した。
 実習には、東洋大学のほか、ものつくり大学、立命館大学、芝浦工業大学の5大学、合計20人が参加した。

◆1日目午後 測量実習

測量作業を学ぶ

 センターに到着して昼食を取った後、午後から測量実習を2人1組で行った。初めて見る機器のため、どの目的で使うのか全くわからない中で実習は始まり、最初に行ったオートレベルと標尺を使って高低差を測る作業では、誤差が18cmもでた。この誤差を縮めるには、一つひとつの手順を丁寧に行うことが重要であると思った。
 次に教わったトータルステーションは、据え付けの時に2つの気泡管を見ながら調節する難しさを感じたが、こうした機器が導入されることで、測量作業の大幅な時間短縮につながっていることを実感することができた。

◆2日目午前 建物診断・内装

朝礼では基本的動作を訓練

 トイレのタイルや外壁の調査を行った建物診断では、打診棒を使い、高音がタイルの浮きであると判断ができた。外壁は爆裂やひび割れがひどく鉄筋が見えているところもあった。築後50年のRC造のイベント館が良い教材となっていると思った。
 内装工事も短い時間だったがさまざまなことを学ぶことができた。3-4人のグループに分かれて軽量鉄骨の下地の取り付けと石膏ボード貼りが課題であり、石膏ボードは見た目よりも重く、寸法を測って切断してから貼り付けるのは難しかったが、作業はとても楽しかった。

■実習参加者(敬称略)      
 東洋大学理工学部建築学科(14人)
▽1年=関島厚矢、矢野晴子、石田千紘▽2年=石井亮太朗▽3年=上田雄介、石川潤、佐藤哲郎、長谷川巧、目黒健太、松本陽大▽4年=青木尚之、深野沙紀、太田悠介、関口翔太
 ものつくり大学技能工芸学部建設学科(7人)
▽3年=栗原達仁、高島大輝、青柳圭亮、平田彬直▽4年=小室和博、中村俊太、田中祥大
 名城大学理工学部建築学科(19人)
▽3年=津坂知輝、山田和希、横田政樹、伊藤彩香、村手直樹、飯森卓哉、長江遥、加藤領一、堀部祈美、石岡健太、岡野拓、後藤文音、坪内隼、中村康平、成田克長、西脇正哲、羽田湧介、前澤良輔、吉田匡志
 立命館大学理工学部建築都市デザイン学科(5人)
▽4年=奥本慎太郎、畑龍秀、堀上佑太、中辻好博▽修士1年=包学文
 芝浦工業大学工学部建築工学科(3人)
▽4年=山崎主税、布施朋美▽修士1年=林晃士
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