日本建築家協会関東甲信越支部新潟地域会(JIA新潟クラブ、小川峰夫代表)は8日、新潟県長岡市のアオーレ長岡で第19回建築セミナーを開き、建築家の工藤和美氏(シーラカンスK&H代表取締役)が「心地良い空間と人」をテーマに講演した=写真。会場には学生や建築関係者ら約200人が詰めかけ、山鹿小学校や金沢海みらい図書館など氏の代表作品についての説明に聞き入っていた。
工藤氏は打瀬小(千葉市)や博多小(福岡市)、丸岡南小(福井県坂井市)など時系列に沿って「街に開く」「市民に聞く」などをテーマに自身の作品を紹介。学校空間に住居の心地良さや街中の感覚を持ち込み、閉じた「異質領域」である学校空間を街や市民に開いていくことで「(学校内にいる)生徒も変わっていく」と指摘。
金沢海みらい図書館や山鹿小でも「外にいる感覚」や「ローカリティー」を創出していくことに腐心したと解説した。「人に愛され、使われ、手を入れながら、これから先の人たちに長く使ってもらう、心地良い空間を目指したい」と述べた。
講演終了後の質疑応答では建築を学んでいる学生からの質問が相次いでいた。
セミナーは新潟県建築士会、新潟県建築士事務所協会、日刊建設通信新聞社が後援、総合資格、建築資料研究社/日建学院が協賛した。
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